第2回テーマ
インバウンド・ツーリズムの未来
2018年8月18日(土)
講師:APU アジア太平洋学部 准教授 久保隆行さん
大分県はインバウンド獲得では「勝ち組」。「観光立県」を見据えた取り組みとは?
日本を訪問する外国人「インバウンド」は、近年著しく増加しています。「インバウンド」のさらなる取り込みは、人口減少にともない内需が縮小する日本において、経済成長を持続するための切り札ともいえます。J:COMホルト塾では、大分県におけるインバウンド・ツーリズムの実態についてデータを用いながら明らかにしていきます。そのうえで、大分県の未来に向けたインバウンド戦略の方向性について考えていきます。
Q. なぜ、大分でインバウンドが注目されているのですか?
A. 日本の国境内に訪れてくる外国人観光客(インバウンド)の数は年々増えています。アジアから近いということで、九州では福岡と大分に集中しているのですが、特に大分は人口当たりのインバウンドの割合が九州で1番多いのです。それは外国人観光客にとっても注目すべき、「温泉」という魅力的な観光資源が豊富にあるからだと推測されます。
Q. 増加傾向にあるというインバウンド。私たちの生活にはどう影響しますか?
A. 外国人観光客の一人当たりの消費額は約15万円です。一方で日本国民の一人当たりの年間消費額は約125万円。つまり外国人観光客を9人呼び込めば日本人一人の年間消費額に匹敵します。人口減少に伴う経済損失をインバウンドでカバーすることが可能なのです。
観光地までのアクセス方法や言葉の壁など、現状として解決すべき課題はあるものの、この分野をより強化していけば、観光立県として大分は更なる進化を遂げることとなるでしょう。
参加者へメッセージ
J:COMホルト塾を通して、日本全体で飛躍的に伸びているインバウンドの動向をまずは知っていただきたいです。そして、地球規模でツーリズムにどのようなことが起きているのか。それを踏まえたうえで、いま私たちの周りでは何が起きているのか、今後何が予想されるのか。グローバルな観光都市として新たなる一歩を踏み出そうとしている大分を皆さんと一緒に紐解いていきます。